生地の加工について

生地加工は年々新しい方法が提案されており、とても数が多いです。

ここでは代表的なものをあげさせていただいております。

 

〜生地の風合い、デザインを変えるもの〜

起毛加工

生地を構成する糸の表面を針などで傷つけて毛羽立たせる加工で、生地が柔らかくなり保温性が増す。起毛し過ぎると生地が破れたり弱くなったりする。

 

フロッキー加工

毛羽状に短く切った繊維を電気で生地付着させ接着する加工。柔軟で耐水性のある接着剤を塗り、その上に毛羽状の繊維を静電気で立たせて接着する。

 

オパール加工

酸に強い繊維(ポリエステル・ナイロンなど)と酸に弱い繊維(綿やレーヨン)を複合した織物に、硫酸などの酸化剤で捺印をして模様を付ける加工。捺印された部分は酸に弱い繊維が抜け落ち、透けて見える状態になるので、酸に強い繊維が模様として残ります。

 

リップル加工

部分的に強く縮ませることによって凹凸をつくり出す加工。リップルとは「さざなみ」を意味する。凹凸があることで肌に触れる面積が小さくなり、夏の服に使われることが多い。

 

プリント加工

生地に色をのせて捺染する方法や、ある部分だけ染まらないようにのりをつけ下染めした後、糊を取り除いてその部分だけ後からプリントする抜染方法、インクジェットを使った方法などがある。

 

カレンダー加工

合成繊維の生地の表面を加熱した金属ローラーで圧縮し、織りまたは編み組織をつぶして生地を平らにする加工。光沢が出て上品な風合いに仕上がる。

 

エンボス加工

革や布地に凸凹模様を彫った押し型で強圧し模様を作る加工法。合成繊維製品は加熱して型押し、レーヨンや綿などは生地に樹脂で加工をしてから加熱して型押しをする。

 

ラミネート加工

PVC(ポリ塩化ビニル)やポリウレタンなどの薄いシートを生地に張り合わせる加工。接着剤を使用するものと、熱によって接着を行うものがる。防水性があり、水濡れしにくく、汚れにも強い。

 

ボンディング加工

2種類に異なった生地を接着剤で接着して1枚の布にする加工。
組み合わせる生地によって新しい特性を持った素材を作り出すことができる。

 

キルティング加工

保表布と裏布の間など2枚の布の間に綿や毛の芯をはさみ、ステッチで押さえる加工。

生地を丈夫にし保温効果が高める機能と、ステッチによってデザイン性が出るという機能がある。

 

〜生地の機能を変えるもの〜

 

柔軟加工

生地の風合いを柔らかくする加工で、油脂や石鹸・合成樹脂などの薬品が使われる。

 

吸水・吸湿加工

繊維に小さな孔を開けたり、水と結び付きやすい構造にしたりすることで吸水・吸湿性を高める加工で、静電気を抑える機能もある。

 

防虫加工

人体に危害の少ない薬剤(忌避剤)を生地に塗布する。天然素材、特に虫に食われやすいウールに施される加工。

 

樹脂加工

尿素やメラミンなどの樹脂をつけて加熱し、シワになりにくくしたり、形態安定を図ったりする加工でワイシャツの形態安定などに使われる。プリーツ加工も樹脂加工のひとつ。

 

防水・撥水加工

生地にビニールをコーティングしたり、素材にフッ素樹脂などを付けたりして水濡れや水の浸透を防ぐための加工で。傘やレインコートなどに使われる。

 

 

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ノエモバアルカ。

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