半合成繊維〜レーヨン(Rayon)〜

レーヨンは絹に似せて作った再生繊維です。

名前の由来はフランス語の『光』で、コットンを原材料に使用しています。

その名前通り、光沢感と手触りが特徴の素材です。

絹に関してはこちらを参照にしてください。↓

天然素材〜絹(Silk)〜
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〜レーヨン繊維の作り方〜

木材パルプに含まれるセルロース(繊維質)を溶かしてビスコースにし、これを繊維状に酸の中に押し出して生成されます。

天然の原材料から作っているので、土に還る環境に優しい繊維です。

 

〜繊維の構造〜

レーヨン繊維は人工的に作られてもので、口金から押し出されたビスコースが急速に固化して固まっていくので、先に固まる表面は組織が密になり、内側は荒くなっています。

断面はギザギザで不規則な花弁状で、側面は無数の繊維が束になっているような筋が走っています。

 

〜レーヨン素材のメリット〜

・光沢感、ドレープ感がある

絹に繊維形状を似せて作っていますので、特徴は絹に近しいものが多いです。

1本1本の繊維断面がギザギザしていて屈折率が低いため、繊維方面からの反射光が少なく、光沢感があります。

一般的にレーヨンには光沢がありますが、繊維形状を変えることで光沢のないレーヨンを作ることもでき、艶のあるものを『ブライト』ないものを『ダル』と呼んでいます。

 

・染色しやすく、発色が良い

レーヨンは染まりやすく、プリントなどの発色もいいです。家庭での染色は縮んだりムラになってしまうので控えましょう。

・吸水性がよく、肌触りが良い。

繊維の表面がキザギザでたくさんの水分を含めるので吸水性が高く、汗を吸ってくれるので夏には涼しく着られます。

 

〜レーヨン素材のデメリット〜

・縮みやすい

水分を含むと膨らみ、その時に縮んでしまう性質があるため、乾いたときも状態が戻らず生地が縮んでしまいます。

高級なものは家庭で洗わず、ドライクリーニングに出しましょう。

 

・水に弱い

濡れると強度が1/3に低下してしまいます。摩擦にも弱く毛羽立ってしまうので、擦れないように注意してください。

 

・シワになりやすい

畳んでおくとすぐにシワシワになってしまいます。アイロンですぐに伸ばせますが、水に弱いのでスチームアイロンは避けましょう。

ハンガーにかけておくとシワが伸びるので着用の際のアイロンの手間が省けます。

Fabric
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ノエモバアルカ。

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