合成繊維〜ポリエステル(Polyester)〜

ポリエステルは化学繊維の中でも一番多量に生産されている繊維で、服だけでなく、産業用用のシートやテント、傘などにも使用されています。

科学的に作られた繊維で、作る工程で様々な風合いに加工でき、混紡して他の繊維のデメリットを補うのにも最適です。

 

〜ポリエステル繊維の作り方〜

石油を科学的に分解、エステル結合させポリエステルの小さなチップ状にします。

そのチップを溶かして液体状にし、口金(ノズル)から吹き出し空気で冷やして硬化したものがポリエステル繊維です。

 

〜繊維の構造〜

一般的には円形で表面は滑らかでつるつるしていますが、ノズルの形によって断面を変えたり、表面の状態も加工できます。

長さも好きな長さに可能でき、綿や麻のように中空を持たせることもできます。

できあがった繊維を引き伸ばして『フィラメント糸』、機械でクリンプを与えて『ステープル糸』に加工することもあります。

 

〜ポリエステル素材のメリット〜

・強度が強い

水に濡れていても乾いていても強度は変わりません。摩擦にも強く、洗濯にも強いです。

・シワになりにくい

弾力性がありシワになりにくいです。形態安定性にも優れており、型崩れもしにくいです。

・乾きが早い

吸湿性、吸水性がないので洗濯してもすぐ乾きます。

・虫やカビ、薬品に強い

天然繊維ではないので虫がつきにくくカビにも強いです。

長時間日光に晒しても変色しにくいのも特徴です。

・熱可塑性があり加工がしやすい

熱で変形し、冷ますと形状を維持して硬化するため、プリーツ加工、ワッシャー加工などの加工しやすく長持ちします。

 

〜ポリエステル素材のデメリット〜

・静電気が起きやすい

吸水性が低いので静電気が起きやすくなります。スカートなどのまとわりつきや、繊維にホコリがつきやすいので静電気防止スプレーなどで適度に湿気を与えると解消します。

・肌ざわりがあまり良くない

汗を吸収しないので着心地はあまり良くありません。この欠点を補うため綿素材などと混紡されることも多いです。

・汚れを吸収しやすい

汚れを吸い取る性質があるので、汚れのひどいものと一緒に洗濯すると汚れが吸着してしまいます。

洗濯は他の素材のものと分けて行うようしましょう。

 

 

Fabric
スポンサーリンク
シェアする
ノエモバアルカ。

コメント