パターンメーキングには日本ファッション振興協会が開催する試験があります。
学生時代に2・3級、社会人になってから1級を受ける方が多く、専門学校によっては2・3級の受講が必須となっているところもあります。
就職する際には履歴書に書くこともでき、2級以上は内容もそれなりに難しいためパタンナーとして就職を考えているのであれば強みにもなります。(私の学校では2級合格率50%くらいでした)
1級は工業用パターンや縫製仕様書など現場での実務経験に基づいた内容が出題されるので、就職してから受験すると比較的簡単に合格できるかと思います。
パターンがきちんと引けていても、ボディへの着せ付けやピンの打ち方が悪かったり、縫い記号の忘れや線の歪みなどで不合格になる場合もあるので提出物は綺麗に仕上げるようにしましょう。
〜2・3級について〜
3級検定内容
ファッション専門学校で2年、ファッション造形知識・技術とパターンメーキングに関する教育を履修した程度の方が対象です。(引用:パターンメーキング技術検定)
課題:デザインブラウスのファーストパターンとトワルを提出。
着丈のみしか指示がないのでデザイン画を見てサイズ設定をします。
ボディの形はダーツ有りで、衿のデザインや前立てのデザインが毎年違います。
公式ページで前年の問題と模範解答を確認することができます。
2級検定内容
ファッション専門学校で3年ファッション造形知識・技術、工業用パターンメーキングやグレーディングに関する専門的な教育を履修した程度の方が対象です。(引用:パターンメーキング技術検定)
課題:3面、または4面構成テーラードジャケット(2枚袖、ポケット付き)のファーストパターンとトワルを提出。
着丈、袖丈のみしか指示がないのでデザイン画を見てサイズ設定をします。
衿の止まりや形、裾のカットやポケットのデザインが毎年違います。
公式ページで前年の問題と模範解答を確認することができます。
・開催時期・場所
年1回開催(筆記試験/6月・ 実技試験/9月)で試験会場は全国(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡)
・筆記試験
3級 筆記試験5,500円/2級 筆記試験6000円(パターン理論・製図 9:30~12:50 3時間20分) マークシートで100門出題。
・実技試験
3・2級 実技試験7,000円 (ドレーピングまたは平面製図 9:30~13:00 3時間30分)
*パターン用紙・シーチング(地直し済みのもの)・原型・製図やドレーピングに必要な用具は持参します。テンプレートは仕様できるものとできないものがありますので必ず確認してください。
筆記、実技の両方をクリアすると合格となります。
どちらか片方落ちた場合は翌年、再度不合格だった試験を受け合格すればOKです。
〜1級について〜
1級検定内容
パターンメーキング技術を専門教育機関で履修あるいはその他の方法で習得し、アパレル企業のパターンメーキング部門などで、量産を前提としたパターンメーキング実務経験を5~6年程度積んだレベルを想定しています。(引用:パターンメーキング技術検定)
3面か4面構成のデザインジャケットで総裏(肩パッドは自由)のものが課題になり、モデルとなるヌード寸法と価格帯の記載からパターンを引きます。
2・3級と違い、ハンガーイラストではなく着用イラストでの出題になり、トワル・工業用パターン・縫製仕様書の3点を提出します。
1級は受験対策や技術力の向上に向けて、年に一度講座も開催されています。
公式ページで前年の問題と模範解答を確認することができます。
*筆記試験はありません
・開催時期・場所
年1回開催(東京/8月・大阪/9月)
・実技試験
実技試験17,000円 (製図方法は自由 9:30~12:00、13:00~16:30 6時間)
*シーチング・パターン用紙・肩パッド代含む
試験は合格した級に関係なく、希望の級から受験できます。
気になる方は是非公式ページでご確認ください↓
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